久しぶりのパン。形はちょっと崩れたが、まあまあ。前回セット
する時は、バターが切れていた。代わりにチーズを刻もうかと
思ったがやめた。そのまま、バターなしでセットした。このあと
病院のA美に電話して正解だったことを知った。わずか1週間前
のこと。普通に会話できていた・・。
再入院してから1ヶ月目の5月18日(日)、CT撮影があった。
体重が急に増え、お腹がせり出していたからである。突然、あと
3回になっていた放射線治療が中止になった。新しい抗がん剤
も、まだ1回しか投与されていない。ドクターにお会いできたのは
22日木曜の夜だった。
CT画像を見ると、急激に増殖し、腹水がでてきた。放射線治療
は効果がないと判断した。新しい抗がん剤は、黄疸のデータが
高いので無理。このままで行けば、あと1,2ヶ月も持たないかも
しれない・・。
すぐに個室を病院にお願いした。大部屋(4人)では長くいられ
ないし、話も十分できない。翌日から、一日病院で付添うことに
した。湖に臨む病院まで40km、1時間かかる。夕方、ジャッキー
の散歩と食事を済ませたあと、また病院に戻ったこともある。
現在、治療と言えば抗菌剤、利尿剤投与が中心。実質、緩和
ケアである。再入院から2日目の夜から医療用麻薬の使用となり、
フェンタニルを胸に3日間貼り、モルヒネのオキノーム5mgを随時
服用。後者は6倍の30mgとなったが効かず、今は即効性が
あるフェンタニルの注射に変わっている。
<初めて見る花>
A美の様態は、急に日増しに悪くなった。歩いたら危ないと
おむつと管が付けられた。火曜日朝、ドクターに呼ばれた。
「採血のデータがさらに悪くなった。このままの状態が続けば
2,3日で危ない状況もありうる・・」
次の土日に孫たちが来ることになっているが、本人も「間に
合わん。早く呼べ」と喘ぎながら言う。息子は夕方駆けつけた。
義妹も、日曜日帰りしたにもかかわらず、再び新幹線に乗った。
私はジャッキーをFさん宅に預かってもらい、息子と二人で泊まり
こむ態勢を取ることにした。水曜の早朝、少し話もできた。口に
含んだ水を自分で吐き出した。ナースも驚いたが、自分でベッド
を降り、ポータブルトイレも使おうとした。
午後はまた、2,3日前の状態に戻った。だが、危機はひとまず
去ったように思う。体力があり、心臓が強いA美がそう簡単に
逝くはずがない。ジャッキーはひとまずわが家に戻そう。いつま
でも預かってもらうわけにはいかない。
昨夜、わが家に戻ると真っ暗闇。いつも吠えたてるジャッキー
の姿もない。
<土日はイチゴ狩り、だよ>
「痛さを取るなら、死んでも良い」と前から話し、「痛い。殺して」
水曜5時、私に新たに訴えたA美。ここにきて痛みはやっと抑えら
れるようになってきたかもしれない。鎮痛剤2本分の注射で、
3,4時間眠っている状態。さらに安定剤の併用で、痛みを感じる
時間が大きく減っている、と信じたい。