12時前に陽が射してきた。夜明け前から雨で、まだ散歩に出ていなかった。早速、外へ出た。ジャッキーはいつもの早朝散歩の様に2回ウンチした。午後の散歩はどうしようか。午後の散歩は夏以降、わが家近くを往復するか、ドッグランで過ごすか程度である。
<おやつをエサに写真を撮る。このあと食べずにハウスへ>
このドッグラン内で、ジャッキーと私との新しい遊びが流行っている。彼女は買い与えたおもちゃにはあまり関心を示さない。ボール投げをしても気が向けば取りに行くが、持って帰ってくることは少ない。
新しい遊びとは「異種格闘技」試合である。彼女のルールは、とびかかり、かむことである。私は「ボクシング」(のマネ)である。彼女に近づくと、猛然と走り回った後、私に向かって飛びかかる。私はステップバックしながら、左右と軽いジャブを飛ばす。
立ち止り飛び出す左右の手をかもうと首振り状態になるジャッキー。時々はかわしきれなくて服が汚れたり、手首をかまれることもある。もちろん甘噛みだ。そうやって遊ぶのだが、もちろん長続きしない。私が疲れる。しばらく休んでから、また始めたりする。
人に飛びかかるくせをつけるのは良くないという声もあるだろう。ただ人が苦手な彼女にとって、飛びかかるのは甘えることと同じ。私以外で飛ぶかかるのは、お世話になったFさんぐらいかもしれない。
ジャッキーはこの遊びを気に入っているように見える。私がベンチに座っていると、何気なく近づき誘う、誘っているように感じる。で、誘いにのろうと立ち上がる。彼女は走り出しぐるっと回ってこっちに突進してくるのだ。
秋が深まってからは、ドッグラン横を通って、沢を渡る。林道付近を
歩いて、また戻ってくる。先日なぞは、戻ってドッグラン横を通る時、彼女はドッグランへと引っ張っていく。「異種格闘技」試合をしたいのだ。私は彼女の期待にこたえたのは言うまでもない。
先月のことだ。近くのYさんがお土産を持って訪ねてくれた。彼は「ジャッキーを放し飼いにしているの?」と聞く。「近くで見かけたよ」
とも。むろん、そんなことはない。フェンスを張ったテリトリー内を見てみるといない。ちょうど、道の方でジャッキーの鳴き声がしてきた。
いつの間にか、北側の扉をゆすって抜け出していたのだ。長くて2時間くらい出ていたかもしれない。とにかくその時はわが家の近くにいて、よそのおじさんがわが家に近づいたので吠えたのだろう。
ちょうど夕ご飯前だったので「ジャッキー、ごはん、ごはん」と誘導し
中に入れて、放し飼い問題は解決した。北側の扉は縄で括りつけた。
今回のことで、ジャッキーは放し飼いしても、あるいは逃走しても必ずご飯時間には戻ってくるという確信を得た。
また戻ってきたという事実と確信は、私とジャッキーとの「異種格闘技」試合という遊びの存在が大きいと思う。この「試合」で、ジャッキーとの絆がより深まった気がするのだ。
できるならばジャッキーをこのまま放し飼いにしたいし、できそうにも思えるが、そう簡単ではない。散歩のときにリードから放してやる飼い主も最近見かけたが、できるなら私もここから始めたい。でもなあ、彼女はまだ三歳半。遊びたい盛り。訓練もしていないのに、彼女との絆だけでは無理だろうな。
朝の散歩は、雨天でも今日のように雨が止んだりして必ず実行できている。「試合」もあってジャッキーはそれほど体重は増えていないと思う。少し増えていたのは私である。運動不足とは考えにくいが、お腹が空いたという状態を最近はあまり感じない。今日もそれゆえ昼に外へ出たのである。
今日の午後の散歩も、やはり沢を渡り戻ってから、ドッグランで「異種格闘技」を数ラウンドこなすかな。「KO負け」はともかく「試合放棄」に
ならないように。