白州の杜からブログ

本とコーヒーと犬との生活

2017年07月

  ミステリー作家の辻村深月氏が山梨にやってきた。昨日の午後、県立文学館のホールはほぼ満員。2階にも観客がいた。館長で歌人の三枝昂之氏の質問に答える形で辻村氏のトークは続いた。今、文学館では「作家のデビュー展」が夏休み期間開催されているので、これにちなんだ催し。
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  辻村氏の作家デビュー作は、2004年24才のときの『冷たい校舎の時は止まる』。実はタイトルが下手と話す。当時、応募した時のタイトルは『投身自殺』。雪景色の密室という校舎で一人身を投げた人物は誰かという学園ミステリーだったからだ。

  応募先の編集者は、タイトルからつまらない作品と思われて、読むのは後にまわされたという。受賞後、タイトルにNGを出される。しかも「投身」とは川や海に身を投げる入水自殺のことだと言われ、20回も二人で打ち合わせした。もう面倒で出版されなくてよいとも考えたらしい。

 で、浮かんだのが『神隠しの校舎』。これもNG。作品名ですべての内容が伝わらないといけないといわれ、最終的には『時間のない教室』と『冷たい校舎の時は止まる』に絞られた。

  推理作家・綾辻行人氏のアドバイスで後者に決定した経緯を話してくれた。この話は面白かった。最初、デビュー作を読んでいない周りのオジサンたちはうつらうつらしていたが、このエピソードではみな起きていた。

  いわゆる処女作は、これではない。笛吹市内の小学3年生で書いたホラー小説で「さまよえる悪霊(の中で)」という作品。当時のクラスは交換日記が盛んでほかの人は恋愛話を書いたが、ミステリーとホラーにはまっていた彼女は怖い話を書いた。怖くてみなが読んでくれなかった、とも。

  高校生のとき、綾辻行人氏にフアンレターを出した。思いがけなく返信が来た。その手紙は小説と同じ文体で感激したという。その後、青春ミステリーを書いていた氏から電話があり、今どきの女子学生の姿を話したことは以前の本の番組で知った。氏の弟子にあたる(ペンネームも一時もらった。ただしシンニュウの点々は二つに)のだが、今でも「助手」と自ら話していた。

  高校は山梨大学付属校。ミステリー狂が高じて千葉大を目指した。ここにミステリーサークルがあったのだ。受験の年にデビュー作を書いた。卒業後は山梨に戻り、OL生活を6年続けた。3年目に『投身自殺』で、ある賞に応募した。

  デビュー作は学園ミステリーとして書いたが、青春小説として評価された。一度世に出た作品は多様な読まれ方があることを知った。その多様性、懐の深さが小説の魅力だという。デビュー作は子どもの視点から書いたが、結婚・子育てを経験した昨年は、大人の視点も加味した青洲小説を書いた。それが『かがみの弧城』。

  会場ホールには、小説家志望の人たちも大勢来ていたらしい。アドバイスを挙げていたが、一度、作品を完結してくださいとのこと。完結しなければ、小説を書いたことにならないとのある小説家の言葉を引用していた。

  もちろん、タイトルで内容がすべて出るようにつけることも大事。一度、関係ないタイトルをつけて、「辻村深月」の著者名で購入してもらえるか試したくてつけたタイトルもあるそうだ。それが2009年の『ゼロ、八チ、ゼロ、ナナ』。

  デビュー作から『かがみの孤城』まで13年間で長編20本、短編42本を書いた。仕事の依頼が来て締め切りがあったからたくさん作品が生み出せた。私はこれからも小説家であり続けたい。いろんなジャンルに関心を持つ普通の人間です、と締めくくった。

  最後の「普通」という言葉に私は反応した。息子が持ってきてくれた朝日新聞7月15日号を読んでいたら、彼女のエッセイがあった。「育児エッセー 最初は抵抗感」というタイトル。結婚や出産の話は、作家の想像力よりも現実の体験の方に重きを置いてみられているようで嫌だったと書いていた(辻村のシンニュウの点々は一つになっていた)。
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  会った人に「普通」のお母さんとよく言われたが、この「普通」に実はコンプレックスがあった、とも。会場では最後に10分間質問タイムがあった。誰も質問しないのなら、当時感じていた「普通」の中身を問いたかったが、7人前後の活発な質問が出たので、私は手を挙げなかった。

  今は普通の人間として吹っ切れた彼女は、これからもミステリーを書いてほしい。たまたま昨日日曜夕方のUTYニュースを見ていたら、「辻村氏山梨で講演」がトップだった。満員の会場をカメラはパンした。最後に、私の後ろ姿が映っていた。舞台に向かって左側、一番後ろから2番目の席に座っていたのだ。まったく気付かなかった。
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  テレビ用ライトを点けていないのに、白髪頭が寂しくなって見えた。まだまだ髪の毛は多いと思っていたのに、透けて地肌が見えるほど薄くなってきたのか。

 

 今朝から小雨が降っている。NHK天気予報は見損なった。9時からはテニス部の練習がある。韮崎市からビジターも来る予定。8時前でも雨は止まない。1時間前には部員に連絡しなければいけない。「一応中止。雨が止んだら、もう一度連絡する場合も」とメールに最初は書いた。
 
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   <最後の「高精細画像」やはり5分かかった>
  9時前に雨が止めば、コートに集合することもあり、との2段構えのつもりだ。これを新しいPCで部員40人への一斉メールを打つと、やはり送れない。昨夜と状況が変っていない。

  「宛名が多すぎるので失敗しました」と出る。止むをえず、2ページに亘っている宛名を1ページずつ送った。時間がかかった。ただし、1時間前が過ぎていたので連絡を急がなければならない。「中止」と連絡文は短くしてしまった。

  送り終えて外をみると雨は小止みになってきた。9時前には太陽こそ顔を出さないものの、曇り空に変わってきた。これならオムニコートなので使える。昨日の予報も曇りだったはず。ただし、いつも参考にしている雨雲分布図は見ていない。少し判断を誤ったことになる。

  今から「実行」のメールを打つこともできない。遅すぎる。今月顔を見せない部員が、「今日は練習ありますか」とメールで聞いてきたのに、機会を奪ってしまったようで残念。今日は逆目がでてしまった。

  それというのも、9時前に同報メールを迅速に打てなかったことも一因だ。息子から聞いた基本ソフト「ウインドウ10」、ハードディスク500Gという最新使用なのに、メールは一斉に打てない。写真も含めてアップや更新が遅い。これは別の原因ではないか?

  メールを大量に消さずに貯めこんだせいかもしれない。薄々気づいていたが、なかなか消せなかった。未開封メールが1700(ほとんどDM)。昨年1月から140ぺージ分が残されたまま。メールは25×140で2000数が残っていることになる。

  一つずつ途中で消すが、どうしても残ってしまった。昨日、1ページ25件分を一回で消せることを息子に教えてもらった。これを早く知りたかった。午前中が急に空いたので、ひたすら残っているメールを消すことにした。

  まだ重いので、最初は「削除」を押しても1ページ分消えるのに1分くらいかかった。だが、500メール消したあたりで、急に更新が早くなった。2.3秒で消える。やはり、40MBという電話回線の問題ではなく、残りメールが多すぎたのだ。

  途中でプロ野球のハイライト動画を見る。準備に少し時間がかかったが、途中で止まらず見ることができた。動画も見ることができるぞ。それでもまだ以前より重い。現在、未開封メール700、ページ40も残っている。

 これからも時間ができたら、頑張って消していこう。そして必要なメールは移行し、その場で消していこう。もっと速く更新できるようになるだろうか。

*写真はいつの間にか「高精細映像」に切り替わっていた。昨日、一番粗い映像にしたが、これなら時間があまりかからなかった。今日は2日前の最後の「高精細」写真をアップした。軽くなってもやはり5分以上かかった。


 数日前、不審なPCメールが入った。「日本郵便?」からで国外からの配達物があるが、電話番号が間違っていて配達できなかった。添付資料を開いて申請してほしいという内容だった。ジャッキーの薬を安い外国から取り寄せているので、息子が何か送ったのかと思った。

  息子に電話するが出ない。一応、添付資料を開いたがエクセルなど開けることはできなかった。晩、息子から連絡があった。いきなり怒鳴られた。開けてはいけないメールだという。ウィルス感染するのは間違いない。ブログも含めて今後一切PCを使うな、と厳命された。

  回線は固定電話を使うISDN(40MB?)。PCはツレアイが使っていたソニーのバイオで基本ソフトは「ビィスタ」。ここ2,3か月前から重くなって、次に進むのが遅い。今では映像が30秒流れたらいったん止まるというような状態で、ブログ写真のアップは5分以上かかるようになってきていた。

  「ビィスタ」は古すぎるので、これだけでも危ない、新しいPCを買え、とも。仕方がない。任せることにした。ワードもエクセルをつけないと3,4万安くなる。これを選んでネット購入し、近々届けるとの話だった。やむなく受け入れる。

  で、今朝、今から届けると連絡があった。私のヤフーIDなどを伝えていたので、昨晩にメールアドレスなどをコピーしたらしい。白州に着いたらすぐ設定するので即使えるようになるとのこと。新しいPCは旧IBM製だった。無線ランなどに接続・再設定してくれて、すぐに使えるようになった。
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  こうして久しぶりにブログを更新することができた。携帯メールの怪しげなものは返信しなかったが、PCメールはつい開けてしまった。今のウィルスは自分のPCが使えなくなるだけでなく、メールした先も感染する場合もあるので厄介だ。

  新しいパソコンでも、スピードは遅い。重いせいもあるが、やはり一番安いISDNという有線回線を利用しているので遅いのだという。この際、携帯をスマホに変えて、スマホの回線を使えば早くなるらしい。現在、情報料金はヤフープロバイダー2000円とau携帯料金1900円、それに固定電話料金1700円を足すと結構な金額だ。

  スマホよりタブレットタイプの方が好みだが、月々の支払いがあと少し多くて済むなら、変えることを考えてもよい。ISDNをやめれば固定電話に加入している意味もない。FAXもたまにしか使っていない。ガラ携を購入したときは、別荘の固定電話をやめた時代もあった。

  息子が調べて、機器も含めてベストな選択プランを考えてくれることになった。こちらはヤフーブロバイダーの契約書を用意しておくことに。どんな提案があるか楽しみだが、写真のアップに5分以上かかるようではいくらなんでも遅すぎる。

  息子は設定したらアタフタと帰っていった。今新しいパソコンでテニス部ネットワークにメールを送ろうとしたら、あて先が多くて送ることはできないという画面が出た。ハードディスクの容量はどうなっているのだ!?

 

  一度に3本採ったきゅうりのうち2本が残っている。朝、丸かじりをするのは1本のみ。これからも収穫が増えてくるだろう。私はHPを検索してみた。ほとんどピクルスの作り方。漬物はきゅうりに限らず浅漬けが好きなので、3分でできる漬物のレシピをコピーした。

  タレは酢大さじ1.5、醤油大さじ2、砂糖大さじ2、塩小さじ1.ほんだし(顆粒)小さじ1~1,5 (好みで)ゴマ油少々とあった。酢は、孫たちが来たとき手巻き寿司を作ったからどこかにあるはずだが、みりんで代用?した。
ほんだしが顆粒状のものもわからない。とにかくタレらしきものを作り、ジップロックに入れた。

  これにきゅうりを切って入れて優しく揉めとのこと。この「優しく」を「激しく」と読み違えて、手で強く揉んでしまった。こうして昨晩は、焦がしてしまったカレーとともに食べた。即席だから、タレが滲みてはいないが、結構行ける。おいしく食べることができた。
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  本来は、冷蔵庫に一晩冷やしておくとおいしいとのことなので、これに味をしめ、同じものを作って冷やしておいた。で、朝、1個食べてみたが、味はまったく滲みてなかった。もう少し冷やしておこう。

  他に調理方法はないのだろうか。頭にあったのは、片栗粉を入れて炊いたオフクロの料理である。無数にあるレシピを検索していて、「キュウリのうま煮」というのがあった。これは生姜を入れて煮るのだ。最後は冷やしてから冷蔵庫で入れるとおいしいとある。

  さらに「キュウリのあんかけ」というレシピもあった。これが片栗粉を使った私の懐かしい料理であろう。きゅうりがたまったら、トライしてみよう。「うま煮」では、生姜、顆粒だしが必要だ。生姜はともかく、顆粒だしというのは
どの料理でも使う感じだ。今日辺り探してみよう。

 

  今朝は4時に目が覚めた。夢を見ていたのでこの時間まで寝ていたと思う。久しぶりに6時間は熟睡出来た。左目も痛くない。一日を無事に過ごせそうでありがたい。散歩も終えて、庭見回りできゅうりを3本収穫。1本は丸かじり、2本目以降はどうしようか。
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  見回りから戻ると、朝食をとる。このときテレビをつける。チャンネルはTBSの「あさチャン」である。今朝も「国会審議」が取り上げられていたが、夏目キャスターが気になる事を言っていた。「白黒がやはりはっきりしない。政府は言わないと言い続け、野党は政権を倒そうと声を張り上げるだけ・・」というもの。

  たしかに、水掛け論が続くが、このやりとりの中で見えてくるものが多いことに注目しなければいけない。昨日の国会では、安倍首相の「加計学園の国家戦略特区申請を知ったのは、今年の1月20日」という発言が明らかになっただけでも、閉会中審議が開かれた価値があったと思った。

  構造改革特区時代から加計学園が申請していたのは知っていたが、
国家戦略特区に応募したことを知ったのは、加計学園1校に決定した1月20日という趣旨だったが、誰が聞いても不自然である。明らかに嘘を言っていますよとPRしているように見える。

  野党は官僚たちの情報やデータや文書がなかなか手に入らない。良心的なリークに頼らざるを得ない。決定的な証拠や事実があれば理想的なのだが、「法律に則って廃棄」「記憶にない」を繰り返される中で、白黒をつけるのは難しい。

  そんなか野党が「印象操作」と言われながらも、なんとか言質をとろうと質問をするからメディアも取り上げる。結果、少しずつ政権の嘘が明らかになって、政権支持率に現れてきた。それを夏目さんみたいに「政権を倒したいから、追求するのでは」と言われてしまってはかわいそうな気がする。

  これまでの追求でいろんなことも国民に見えてきている。いろんな専門家による審議会や諮問会議が政策決定プロセスに力を持っている。国会でも自民党参考人として国家戦略諮問会議のメンバーが呼ばれているが、
真面目に真剣に「審議した」と言うほど、私は笑える。

  専門家を集めて官僚たちはお膳立てし、しかるべき方向性を結論づけさせるのが、優秀な官僚だ。今回のメンバーはいろいろ条件や前提を操作した上で、審議させている。真面目に加計学園を決めたというが、官僚の手のひらに見事に乗った例だろう。山本大臣でなく、4条件にさらにメンバーが条件を付け加えたというのなら、彼らを信用したいのだが・・。

  そして官僚が国会答弁では「法令通り処理した」と続ければ、出世する。森友学園問題で堂々と同じ答弁を繰り返した佐川理財局長が今度の人事異動で国税庁長官になった。私は企業の経営者でもなく、所得税も払っていないが、もし納税者の立場なら拒否したい気持ちも生まれるだろう。

  森友問題では、忖度して土地代を安く払い下げた疑惑が明らかになれば、交渉した近畿理財局、承諾した佐川前局長などに処分が下る可能性もある。その可能性もありながら出世させるのは、検察も証拠がなくて手がだせないと官邸は高を括っているのだろう。

  夏目さんが話したように国会を開いても「水掛け論で終わる」「野党は政権倒したいだけ」と多くの国民は思っているのだろうか。安倍政権の驕りを生み出したのは国民の選択だ。民主党は嫌いと自民党に投票した国民だ。今、野党の受け皿がないとメディアは伝えるが、政権交代可能な野党を育てるのは有権者の義務。好き嫌いで投票してほしくない。

  よりましな政党を選択することによって、少しでもましな政治を生み出したい。野党、特に民進党はもっと旗を掲げてほしい。原子力発電でも電機労連の票を切って、ゼロを公約に出してほしい。これからの国のもう一つ在り方をイメージできるよう提示すれば、また違った状況が生まれるのでは
ないだろうか。

  8月初めに内閣改造で支持率は戻り、来年の総選挙で自民党圧勝という同じドラマが続けば、安倍政権が目指す「美しい日本」が完成に近づく。
もうわずかでこの世に姿を消す私は、関係ない。だが、あの戦争で無念にも亡くなっていった英霊のみなさんに申し訳ない気持ちで一杯だ。

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