白州の杜からブログ

本とコーヒーと犬との生活

2020年06月

  まだ雨が降らないので、散歩の後、毛虫取りに庭を見回る。昨日は20匹を超えたが、今朝は7匹とさすがに少なくなった。3,4日前までは毎日50匹以上マイマイガの毛虫を駆除した。中庭のシラカバは裸同然に葉を食べられたが、葉のない枝に白いきれいな毛虫がへばりついていた。家に帰ってデジカメで撮ろうと思ったが、朝食の後に行ったらいなくなっていた。駆除する気はなく、きれいな色を取りたかっただけ。今頃きれいな蝶に羽化したことだろう。

 昨日午後、庭にいる時車の音がした。関電工下請け会社の人で、井戸ポンプ用の200Vメーターをスマートメーターと交換にみえたのだ。初めての人。いつも来る人は富士吉田へ応援に行っているので、白州に回されたとこぼしていた。メーターは10年で交換する。スマートメーターは携帯電話の電波で、使用量を自動的にセンターに送るもの。毎月検針する必要が無くなる。
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  上北田水道管理者としては、毎月、検針日に紙で使用量をみせてもらった方がよい。問題があったときすぐに対応できる。今度はハガキで初めて使用量を知ることになる。また、今までは旧メーターのディスクが回ると、電気が使われているのがわかる。漏水の疑いがあるときは、使用を停めてもらってディスクが回るかチェックした。回ればどこかで漏水があるというわけで、契約している方に連絡していた。
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  取り付けられたスマートメーターもデジタル数字で確認することになる。「→」が出ないときの数字が積算使用量。→が出る数字は太陽光発電をしている事業者向けで、売電量を示すらしい。これを新メーターは10秒ごとに切り替えて表示している。ソーラー発電を設置し売電していない私たちには、見にくいデジタル表示だ。100V用旧メーターの交換はまだ先らしい。わが家の100V用はもうこのスマートメーターを設置済だ。

  ただし、毎月、知り合いの検針員の方がまだ別荘地をまわっている。わが家は使用量を電波で飛ばすよりも、毎月検針してもらうことを選んだ。検針と言っても、近くを通って自動的にチェックする仕組みは同じ。すぐに使用量のチェックができるのがよい。時々コーヒーを提供しながら、話を聞けるのもよい。ただ、全部、スマートメーターに切り替わったら、毎月の検針はなくなることになっている。
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  昨日見えた担当の方は、先に「こぼした」と書いたが、孫請けの会社に所属する彼は、1個交換でなんぼの世界(金額は聞けなかった)。甲府市内などなら効率よく回れる。達人は1日40個も交換するそうだ。だから北杜市などをまわると1軒1軒が離れているので個数が限られる。昨年までは、ガソリンも自分持ちだったから余計だった。直行直帰もNGで2日に1回、勝沼の所属する会社に出なければいけないのも、痛いそうだ。

  電力自由化で競争も厳しくなった。東電から下請けの関電工に今まで下りていたが、入札になり、定期交換は別会社となった。その後、関電工は仕事を取り返したが、孫請けは更に大変。事故が起これば下請けや孫請けの責任になるそうだ。個人で請け負う担当の方にそのしわ寄せがくる。電力会社に限らず、現代の企業の縮図が現れている。

  大企業ー元受けー下請けー孫請けー個人事業者の構図だ。企業は上にいれば中抜きで儲ける仕組みだ。利用者・消費者にとっては、疑問やクレーム一つ電話するだけでも大変。支社・事業所を無くし「お客様センター」に集約している。センター相談(苦情)窓口はあるが、繋がらない。回線を増やす気はないのだ。私もNHK山梨に契約に関する話で5月の3日間電話をかけ続けたが、繋がらず、あきらめたことがある。厳しく、寂しい企業社会になったものだ。
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  わが家の一畳菜園、場所がないのでピーマン苗とししとう苗を左右に1個ずつ植えていた。右の苗が成長するコーンフリーの影になってしまい、伸びない。それで中央に植えなおすも、このとき根元で折れてしまった。くろがねやに行くとピーマン苗が2本残っていた。85円である。1本は大きくなっているので、細い木を挿して添え木にしているのも嬉しかった。販売している人の心遣いがみえた。購入して、中央部に昨日植えた。

  ところで植え替えようとした左の苗がピーマンかししとうかどうかわからない。植える時わからなくなった。ピーマンは2本あってもOKなので、ピーマン苗を購入した。先週木曜日留守の時、また細いキュウリをかじられていた。その日採ろうかどうか迷ったが、不正解だった。もうわが家のキュウリは食べられるようになったら、細くても小さくても収穫しなくてはいけないのか!
 

    私が使っているミキサーはいつ購入したのか、はっきり覚えていない。相模湖が見える丘に住んでいたころだと思うのだが。だから少なくとも10年以上はお世話になっている。このミキサーの一番の仕事は毎朝の特別ジュースづくり。ブルーベリー、牛乳、バナナを入れる。この特別ジュースは、いつ頃からの習慣か、これもはっきり覚えていない。
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  ただ、ツレアイに手術・入院したあたりから、作るのは私の仕事になった。ボタンを押している時間は、20くらい数えればよいというので、いまだに言われた通り押している。時々、羽セットを忘れ空回りしたり、バナナをいれ忘れることもある。私がコップ一杯、残りをジャッキーが飲むようにしている。これが人間と犬の健康法と思って未だに続けている。
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  ところが、半年前?から材料入れた容器が本体にセットしにくくなったのだ。すんなり入らなくなり捏ねまわしてようやくボタンを押せる。4,5日前は4,5分かかってしまった。本体にセットする容器はプラだから、熱で縮んだとも思われない。原因は不明。毎朝、セットに格闘し、時間を取られるのは本意ではない。買い替えることにした。
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  先週木曜日、ブックオフのBスタイルを覗いてみた。「1台3役ミキサー」980円があった。ただ「ミル」機能がNGとのこと。ふりかけやソース、離乳食が作れない。私にはできないから「ミキサー」機能で十分。早速、購入。ケースから出すと意外に小さいことがわかった。問題はない。ジャッキーのおこぼれが少し少なくなったことくらいか。毎朝、おいしく特別ジュースを飲んでいる。
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  実はもう一つポットも買い替えた。蓋が壊れたのだ。適当なポットはブックオフになく、ネットで注文した。これも開けてみると意外に小さいが、問題は全くない。使っていたポットは背が高かったので、時々手に触れて倒したこともあったが、今度は低くて安定している。アイスもOKというのもよい。こうしてツレアイが使っていた台所用品はまた一つ消えることになった。

  愛用したミキサーはそういえば音が凄かった。息子たちが来ていると、一家全員が起きるまでミキサーが使えなかった。音が大きすぎるから、起こさないようこちらが遠慮したのだ。ジャッキーは散歩の後の特別ジュースをすぐにもらえると思い込んでいるが彼らが泊まった時は、10時、ときには11時のジュースとなる。新しい小さなミキサーも、前ほどではないが、音はかなりする。やはり、一番で作るのは無理なようだよ、ジャッキー。
 
  

  
 

   雨が本格的に降っている。雨の季節はアジサイが映える。わが家のヤマアジサイはなぜか蕾もまだだ。白いアナベラは近くの庭でいつの間にか咲いている。もう見ごろかと思って、先週金曜日は原村のレストラン「アナベル」に出かけてみた。いつもの外席は空いていたが、目の前のアナベルは、まだ花開いていなかった。
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  ここは標高1200m、見ごろになるのは7月に入ってからという。村役場がある1000mでは既に咲いているらしい。今、手入れされた庭のウリはバラ。ツルバラの薄いピンクのバラがトレリスに絡まって咲いているが、赤いバラなどはまだ蕾の段階。白いアナベルと赤いバラの競演という趣向もありか。
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  赤い葉?が垂れているのは、外席近くの大きな木。これまでアナベルに気を取られていたが、初めて気づいた。名前を聞くと「スモークツリー」と言う返事。煙の木ともいうらしい。アフリカ原産で夏にはまた葉の色が変わるとか。店は開店6年目だが、庭の巨木・スモークツリーはずっと前から植えられていたのだろう。よく成長したものだ。カエデ屋敷を目指すわが庭にはどうだろうか。
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 整備された庭の一角には大きなデッキが作られていた。奥にはピザを焼く窯が存在を主張している。コロナ問題で休業中、シェフのご主人は毎日デッキづくりに邁進された。メニューにピザを加えようと意図したのだが、いざ作ってみると夫婦二人では忙しくて無理なことがわかった。いつか「ピザ」オンリーの営業日をを設けたいと話されていた。作業していたGW中は最高だったでしょうと私が水を向けると、あんなに楽しいGWは初めてでした、と日に焼けたシェフは破顔一笑された。
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 この日の限定20食「シェフおまかせランチ」(飲み物付き1300円)はローストポークのプルーンソース和え。味、ボリュームとも申し分ない。目の前のアナベルと洗練された庭を見ながら食べるランチは最高だ。途中で雨が強くなってきたが、奥様は大きな傘を外席に持ってきてくださった。屋内まで僅か2、3mの距離だが、その細やかな心遣いが嬉しい。何度でも行きたい店、それが「アナベル」。
 
  帰りに「原村自由農園」に寄った。長野で採れる「ネマガリダケ」を探したのだ。マタケのタケノコもなかった。富士見のAマートではマタケの細いタケノコが2本300円で売られていた。2パックだけ残っていて、1本は既に根元が緑色に変わっていた。もう古いのだ。相模湖のマタケが懐かしいので、それを承知で購入した。タケノコご飯にしたが、やはり堅かった。マタケはこれからが旬(のはず)。火曜日にも寄ってみよう。

   

    先日、北杜市民にコロナ対策として3万円の商品券と現金5万円の一律給付案を渡辺英子市長は発表した。市民数は4万6千人。48億6096万円の一般会計補正予算が6月の定例市議会にかけられた。25日が最終日だった。一人3万円の商品券のみ給付する、12名連名の修正案が賛成多数で可決された(朝日新聞 6月26日)。議員提案の予算修正案が通るという画期的な定例市議会最終日であった。
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  市長発表から賛否様々な市民の声が「八ヶ岳ジャーナル号」(6月16日発行)に寄せられていた。「今後の財政支出に影響ないか」「困っている事業者支援になるのか」「第2波、第3波の備えに回した方がよいのではないか」中には「製作の決定過程が不透明」「選挙前の配布はいかがなものか」といった指摘もあったという。つまり11月に市長・議員選挙があるので、選挙目当てのばらまきではないか、というもの。
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  市長提案の財源は、地方創生臨時交付金などの国庫支出金、市の財政調整基金、まちづくり振興基金であった。財政調整基金は年度末で165億円もあった。これは災害などの緊急時に備え積み立て、自治体の「貯金」と呼ばれるもの。苦しい借金だらけという割には北杜市は貯め込んだものだ。5月の第1次支援と合わせると、残りは20億800万円と大きく減るところだった。

  最終日の本会議では修正案に賛成する立場から「現金一律8万円は全国的にも突出している」「第2波以降の対策や支援する力を残せるのか」。市長案に賛成する立場からは「命と経済を守るために必要などの声があった。市議会議員の定数は22名。12名連名の議員提案があれば、これで可決は間違いなかっただろう。市長の切り崩しにも負けないで賛成を通した議員はよく頑張ったと思う。
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  ところで議員定数は2名減って20名となる。定数削減は、若手の二人会派もNさんたち4人の市民会派も意見が分かれた議案だったが、可決されている。11月は厳しい選挙になるだろう。一人会派のSさんは、議員に専念するため、保険代理店も譲って背水の陣。私も選択に頭を悩ます。あらたな候補者も出ると思う。市長選では市長案が通らなかったのは痛いだろう。挑戦する市長候補者にとっては大きな追い風に。

  昨年3月まで在籍していた「近現代史学習会」講師、H氏のひらがなポスターを見かけた。前回の県議選は次点に終わったが、今度は市長選、市議選どちらに出馬されるだろう。出馬宣言時には、身近な市議会選挙で変革を起こしてほしいと生徒の私はお願いしたが、先ず国会に出る前の足慣らしとして、県議選に立候補された。あるいは秋にも予想される衆議院議員選挙に立って一気に国政に打って出るおつもりなのだろうか。




    「土偶の聖地」と呼ばれ、1116個がすべて展示された釈迦堂遺跡博物館に昨日行った。二つのガラスケースに全個並べられていた。壮観!新聞記事にもあった「しゃかちゃん」のほか人気?の「しゃかこちゃん」も2個別に陳列してあった。これらの土偶は多くが割られて発掘されている。割ってお守り?としたのか、割った理由はいまだはっきりせず、定説はないらしい。
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  これらの多くの土偶は中が空洞とのこと。土偶の製造方法が4つ示されていたが、小さな木に粘土を巻き付けていくなど、木を使っていることを知った。焼成すると中の木は燃えて灰になる。発掘された土偶は中が空洞なのだ。形態も「出産土偶」もあった。全国の博物館に貸し出すほど珍しい北杜市の「出産土器」の土偶版ということらしい。
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  びっくりしたのは、2階にある展示は一部屋しかない。水煙文など大きな縄文土器の陳列に工夫してあるが、狭い。旧石器、縄文、古墳、奈良、平安時代の住居や墓が重なっている釈迦堂遺跡の全容が一目でわからない。2年近くかかった発掘現場地図のパネルも一枚のパネルで済ませているのが残念。中央高速建設現場でみつかった遺跡の集落跡、墓の場所、土偶の分布図など想像力を掻き立てる展示が欲しかった。

  ただ、釈迦堂遺跡博物館は、笛吹市中央市(旧一宮町、旧勝沼町)の組合立、財政的に多くは望めない。首都圏から高速に乗り釈迦堂PAに下車すれば歩いて5分以内。旅の途中でふらりと寄ってもらい、概要と出土物をみてもらう狙いで十分なのだろう。リニューアルオープンとうたったが、内部をきれいにしただけなのか。
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  高速道路建設中の集中した4地域を発掘しただけで、5599点の重要文化財が見つかったのだから、豊かな京戸川扇状地にはまだ多くの遺跡が埋まっている。これらが発掘されれば、とんでもない遺跡群が発見されるのではないだろうか。青森の三内丸山遺跡から全国一の土偶の数も奪い返せるかもしれない。
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  食材として出土したハマグリは駿河湾からとみられるし、黒曜石(一部が石材として展示)など石材の流通もあった。『山梨の遺跡』によると遠くから運ばれてきた土器も見つかっている。流通だけでなく、集落の死体を納めた埋甕の出土状態もみたかった。土壙も1000基を超えると言う。ジオラマでも見たいのだが・・・。

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  笛吹市、中央市とも釈迦堂遺跡をさらに発掘する予定はないという。扇状地は桃やぶどうの畑が広がる私有地。何か開発計画が持ち上がれば、教育委員会の調査が始まるという段取りのみ。惜しいなあ。せめて管轄だけでも県や国になれば、博物館の建て替えや展示内容もわくわくするような想像力が働くスペースになるのではないだろうか。目の前に広がるはずの遺跡は、高速道路PAの駐車場である。

  ところで中で写真を自由に撮っているおじさんがいた。係員も切符売り場にいるだけ。私もデジカメを使うため充電をばっちり行っていた。博物館前で先ず1枚と思ったら「カード」が入っていなかった(最初の2枚はリーフレットより)。中は「撮影不可」だと思ったが、人体文様のある土器も展示されていたので、これをアップで撮るチャンスだった。カードを使ったらPCから抜くことーこれが昨日の教訓?。  


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